コロナ禍は、私たちにとって大きな課題を示しました。科学技術立国を自負していた我が国が国産ワクチンや治療薬をいち早く作れなかったこと、半導体から紙マスクに至るまで、私たちに必要なものの多くを海外に依存していたこと。これら日本の空洞化を率直に反省し、再び力強い社会を取り戻していかなければなりません。
また、このコロナ禍により、出生率もさらに落ち込みました。人口減少は最も重要な国家的課題です。両親(2人の大人)から平均2人の子供が生まれなければ、いずれその国は消滅します。私は市議会時代を含め議員活動16年目ですが、これまで子育て環境の負担軽減はずいぶん進んできました。妊婦検診の無償化、幼稚園・保育園の無償化、子供医療費の無償化、高校の無償化等々。
しかし合計特殊出生率は下がり続け、令和3年度は1.3(全国値)となりました。両親から1.3人しか生まれません。一方で、完結出生児数(結婚した夫婦の平均子供数)は、およそ50年前(1970年)の2.2からほぼ横ばいで直近データ2015年1.9とほぼ「2」を維持しています。よって、少子化問題の本質は未婚率の上昇にあったと言えます。1970年に1.7%だった男性の生涯未婚率は、今では(2020年)25.7%、結婚した夫婦は今も変わらずほぼ2人の子供を産んでいるのに4人に1人の人が結婚しなくなってきているから少子化(合計特殊出生率1.3)になっているわけです。
価値観の多様化時代。結婚したくない人の意思は尊重されるべきですが、結婚したいのに機会がなく困っている人(生涯未婚者への政府アンケートで8割以上が結婚願望ありと回答)への支援は必要です。これまで「結婚したくない人もいるから」という理由でひとからげにタブー視されてきた、このような本質から外れたおかしな同調圧力や空気感はバッサリ転換していく必要があります。
少子化だけに限らず、課題に対して常に本質を見極めて対策を考え、発信・行動する議員でありたいと思います。『次世代のために今やること。』私の揺るがない政治信念です。